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ラウンジセミナー「宮城県栗原市栗駒文字に残る正藍染」を開催しました

2024年8月21日(水)10:30~12:00で、美術史家 濱田 淑子氏を講師にお迎えし、「宮城県栗原市栗駒文字に残る正藍染」と題して、東北農村の衣生活の原風景を今に伝える藍作りと藍染の一年間の工程を教えていただきました。
 
 
「正藍染」とは文化財としての名称であり、「正藍冷染」は千葉家の登録商標となります。栗駒の千葉家は日本最古の藍染の技法を代々受け継がれ、初代 千葉 あやの氏(1889~1980)は1955年に重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定されています。2代目よしの氏(1909~2009)が技術を引き継がれ、2009年によしの氏が亡くなると、嫁まつ江氏(1930~2023)が3代目として継承されています。よしの氏とまつ江氏は宮城県指定無形文化財「正藍染」技術保持者でいらっしゃいます。まつ江氏は後継者育成にも力を注がれ、その技を長男の正一へと引き継がれています。現在、4代目正一氏が伝統の正藍染の技を高め、厳格に守り継いで行こうとするお姿には、強い使命感と覚悟を感じるとご紹介いただきました。
 
 
 
本日は4代目千葉正一氏とお姉様にも参加いただき、濱田先生からご紹介をいただきました。参加くださったお客様も、4代目ご本人にお会いすることでき、感激されていました。
 
藍作りは、まさに一年を通して丁寧な作業を重ねて準備が整います。そして藍染めが出来る期間はたった1か月という短い期間。天候に左右されながら、たくさんの手間と愛情を注いで作られている藍の手仕事に感銘を受けました。
 
 
今回の展示では、千葉家初代から4代目、それぞれの作品をご覧いただけます。その他にも、日常の中で気軽に「藍」を使っていただきたいということで、在仙布モノ作家とのコラボ作品も展示販売しています。コラボ作品は本日から販売ということで、たくさんのお客様に来場いただきました。
 
セミナーをお聞きして、伝統工芸の継承の難しさを感じながら、私たちができることは何か?を考えるきっかけにもなりました。また、正藍冷染の奥深さを学び、手仕事・伝統工芸に興味を持つ機会にも繋がりました。まずは東北宮城の伝統文化や工芸を知れるセミナーや展示を今後も企画して参ります。

軽食タイムには、弊社飲食事業部「一乃庵.」洋食サンドイッチセットをご賞味いただきました。

以下はアンケートに寄せられたお客様のこえです。
 
  • 濱田先生のお話は初めてお聞きしました。千葉家の大切な取り組みへの先生の愛情が感じられ、豊かな時間を過ごすことが出来ました。ありがとうございました。
  • 講座が始まる前とお話を伺った後に、作品を見るのとはまるで違った思いで見られました。こんなに手間暇かけて作られていると思うと、作品の価値は素晴らしいです。今日は知らないことがたくさん知れて良かったです。
  • 濱田先生のお話を伺い、正藍染の素晴らしさをいっそう理解することが出来ました。また、代々引き継がれてきた技術を伝承するために日々細やかに心配りをされ、たゆまない努力をなさっている千葉家の皆様方に頭が下がります。日本の文化を後世に残すために、一個人としてできることは何かを考えていきたいと思います。
  • ていねいな資料もあり講座の先生のお話もとても分かりやすく大変興味をもって聞くことが出来ました。伝統文化の継承は多くのご苦労があると思いますが今後も長く伝承されていくことを、せつに願っております。他作家とのコラボ商品もとても良い企画だと感じています。日常の中で大切に使わせていただきたいと思います。
 
2024年08月23日