ラウンジセミナー「ほっとする美文字」を開催しました
2021年1月22日(金)10:30~12:00で書家 大塚 耕志郎 氏をお招きし、美文字の書き方を教えていただきました。
美文字のトレーニングといえば、お手本をなぞった練習を思い浮かべる方が多いと思います。本日のセミナー資料にはお手本は無く、漢数字と□△◇が書かれたプリント1枚で、驚かれた方もいらっしゃるかもしれません。最初に、漢数字を書くコツを教えていただきました。漢数字の一二三四五六七八九十は、横線・縦線・斜め線の集まりで出来ています。この基礎をマスターすることで、その他の漢字に応用できるようです。
その後、それぞれ自分の名前を練習し、(この漢字にはどの漢数字が使われているだろう?)と考えながら、書き出してみました。次に文字のプロポーションを指導頂きました。私たちはパソコンの機械文字による正方形のバランスに慣れているため、綺麗に書こうと思うほど、縦横比が均一になりがちです。縦に長方形のバランス、三角、逆三角形等、漢字に合わせたプロポーションにすることで、美文字に近づくことが出来ます。最後に一番大切なこととして「がんばりすぎない!」というコツもありました。全部の線に力を入れるのではなく、ポイントを1点に絞ると教えていただきました。例えば、齋藤の「齋」の字は、2画目の「一」の字をポイントとして長くしっかり書きます。その他は力を抜き、バランスは縦長で書くことで、一気に正方形の機械文字から抜け出すことが出来ます。
練習中は、講師にテーブルを周っていただき、お客様の名前にあわせてコツをアドバイスくださいました。お一人お一人に「上手くなりました!」「バランスがきれいです!」と声を掛けていただき、夢中に書き進めることが出来ました。最初に書いた文字と見比べると、後半明らかに変わっていることが自信にも繋がりました。引き続き、自宅でも復習してみたいという声もたくさんいただいております。自宅ではさらにリラックスして美文字レッスンを楽しんでいただきたいと思います。
手を動かすことで、私たちはリラックスすることが出来ます。『手仕事』は太古から私たちの不安に寄り添ってきたようです。最近は、コロナ禍によって外出を控え、自宅での生活時間が増えた方が多いと思います。大昔は、大雪が降る地域では冬は外出が出来ず、その間には保存食にと大根を干したり、漬物を作る、また縫物をすることで退屈をしのいでいたかもしれません。東北にはこぎん刺しや曲げわっぱ等、伝統工芸が盛んであることと繋がるようです。本日のセミナーも感染予防はしっかり行いながら、セミナーの90分間は漠然とした不安を忘れ、夢中になってお話しを聞く、考える、書く、そんな贅沢な時間を過ごすことが出来ました
お帰りには、一乃庵. の「オレンジのパウンドケーキ」をお土産としてお持ちいただきました。
以下はアンケートに寄せられたお客様のこえです。
- 先生の分かりやすい説明、教え方、褒め上手にとても楽しく受講できました。今まで自分の名前を書くのが上手くできなくて困っていましたが、これからは〝プロポーション〟を意識して美文字を書けるようにしたいと思いました。ありがとうございました。
- 文字のプロポーションを考えて書くことが大切であると。これから書くときに注意していきたいと思う。
- ペンの使い方や、〝頑張らない〟勉強になりました。文字の難しさを知りました。
- 美しく見える字は、自分も読んでくれる人も気持ちがいいですね。普段の手書きも心を込めたいと思いました。今書いている字もくせ字というのが分かります。今日は楽しかったです。プロポーションにはめて、自分らしい文字を書きます。
- 分かりやすい楽しいお話を伺いながら知識も得られ、感謝いたします。姉、母がモニターを行っており、イベントが良かったと聞いております。
2021年01月22日