平成30年6月27日(水)10：30～12：00で、講師に株式会社 タゼン 取締役副社長 田中 善氏をお招きし、銅の特性や銅製品の使い方を通して、銅の魅力を教えていただきました。 株式会社 タゼン様は創業422年と大変歴史ある老舗企業です。現在は、風呂、トイレ、キッチンの総合リフォームとして仙台に住む私たちには馴染み深く、広く活躍されています。初代の田中 善蔵氏は、慶長元年、伊達政宗公により御飾職（銅の彫金工）として大坂（大阪）の田中の在から招かれたそうです。神社仏閣で使用する神具、仏具から建築を飾る金具も携わっていることから「御銅師(おんあかがねし)」と呼ばれていたと教えていただきました。「御銅師」という言葉を初めて聞かれた方も多くいらっしゃったと思います。 初代・田中善蔵氏の名前より、当主は代々「善」の漢字を襲名され、本日の講師 田中 善氏は19代目となられます。会社経営をはじめ、現在でも「御銅師」として銅製品の修繕、制作に携わり、銅製品の魅力を伝えると共に、職人文化の継承に力を注がれています。 最初に、講師自ら銅の玉子焼き器で厚焼き玉子を実演いただきながら、お客様を迎え入れていただきました。受付を終えてラウンジに入ると卵焼きのいい香りに包まれ、開始前から和やかな雰囲気で講師との会話を楽しんでいただきました。 セミナーでは、スライドを使用して会社の歴史をはじめ、銅製品の製作工程や銅の特性について教えていただきました。お客様の中には、過去に銅製品を使用していた経験があるものの、銅の特性や正しい取り扱い方法を知らないことで、敬遠していた方もいらっしゃったようです。銅の作用として殺菌作用や健康にも良い点を暮らしになぞって紹介いただき、正しい取扱い方法を知ることで、長く大切に使用できることを知りました。また、銅製品のカップおひとつを製作するのに、３日を要するそうです。銅製品は高価なものと思われがちですが、製作工程を知ることで、大量生産にはない手仕事ゆえの品質の高さの理由を理解できました。 次に銅製品を使用した実演を見せていただきました。銅の玉子焼き器を使用した厚焼き卵、銅のやかんで沸かしたお湯を使用して淹れたお茶を、実際にお客様に試食いただきましたが、大変好評でした。卵焼きの食感の違い、またお茶には甘味が増し驚きの連続でした。 また、今回のセミナーの為に長年使用され風合いのある銅製品の鍋やフライパン、やかん、コップ等をご持参いただきました。新品の銅製品の輝きも特徴で愛されますが、長年使用することで飴色に変化していくそうです。使用される方によってその風合いは異なり、特徴が出ることも楽しみ方のひとつと教えていただきました。今回実際に手に触れることで、銅製品の価値を改めて実感された方も多かったのではないでしょうか？ 田中氏のお話しを聞いて、職人としての原点を忘れずに、さらにお客様に寄り添いながら守り続ける老舗企業の想いを知り感銘を受けました。「現在使用している銅製品を将来子供に継げるように、大切に使用したい。」「このセミナーをきっかけに、もう一度銅製品にチャレンジしたい。」という声が聞かれ、皆様に楽しんでいただきました。 恒例の軽食タイムには､弊社飲食事業部「一乃庵.」の中華点心メニューをご賞味いただきました。 以下はアンケートに寄せられたお客様のこえです。

• 歴史、銅の性質、暮らしの中での使い方まで盛り沢山の内容で楽しかったです。銅製品を使ってみようと思いました！
• 予想していたより、楽しい内容で学びが大きかったです。実際、銅製品は持っていませんが、今後購入を考えてみたいと思いました。
• 母が色々な銅製品を使用していたので身近なものではありましたが、今は少なくなってしまいました。現在はキッチンまわりの物や、マグカップ、コーヒーカップ、小物などで楽しんでいます。プロの方のお話しが聞けてとても良かったです。
• 使い方を知らなかった銅製品。今日改めてこういうものだったのだと認識しました。高価なものなので手が届かないかと思いますが、カップの一個でも…と思いました。今日は貴重なお話をありがとうございました。
• 知らなかった銅製品の謎…聞いてみればなる程ですね。身近に感じました。使ってみたいです。銅で沸かしたお湯で淹れたお茶は、とてもまろやかで甘くて驚きました。
• 銅のいろいろな話を聞けて、とても有意義な時間を過ごすことができました。銅鍋を使ってみたいと思います。
• 銅製品に対する認識が変わりました。分かりやすい話が楽しかったです。
• 銅製品は家で使用していたが、手入れがわからなくて捨ててしまっていた。今回の話で、これからの使い方を考えたいと思います。

 

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