2017年5月11日(木)10:30~12:00で、講師に手すき和紙工房「潮紙(うしおがみ)」の塚原英男氏を講師にお招きし、和紙の歴史や制作工程、和紙を通して取り組まれていることを教えていただきました。

塚原氏より「人前での説明はどうも苦手・・・」と伺っておりましたので、ナビゲーター役として、東北工業大学 地域連携センターの菅原様に来ていただきましたが、結果として、ほとんどの時間を塚原氏お一人でお話いただきました。
伝える機会は少ないものの、伝えたいことは山のようにあるということが伝わってまいりました。地元の伝統工芸への理解を深めるセミナー開催の必要性を、こんな場面からも実感いたします。
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和紙を漉くための道具や原料、様々な種類の手すき和紙、和紙製品など、多くの現物資料をお持ちいただきましたので、より身近なものとして和紙を理解することができました。
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塚原氏は、和紙の原料となる楮(こうぞ)を自ら育てて紙を漉いていらっしゃいます。紙漉きというと、手早く漉き舟で紙料をすくい、均等に繊維がいくように振るったりして漉く様子を思い浮かべてしまいますが、手すき和紙を作る上での「紙漉き」は1割で、あとの9割は原料の下ごしらえ作業ということでした。この作業は本当に大変だそうです。
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わたしたちが日常生活の中で慣れ親しんでいる和紙は、紙幣・マスキングテープ・あぶらとり紙などが挙げられます。一方、手すき和紙の需要は少なくなってきているそうです。障子紙を毎年貼りかえる家庭も少なくなりました。

手すき和紙は、原料から紙になるまで、かなり多くの工程を経るため、原料代がどうしても高額になります。外国産原料の機械製の和紙が手に入りやすくなった現在においては、和紙職人の方も激減し、それを取り巻く原料の生産者や道具を作る職人さんも同様に後継者不足の問題を抱えていらっしゃるということでした。
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とにかく手間のかかる作業であるだけに、何とか地元の手しごととして継続していってほしいと感じた方が多かったと思います。昨日開催された雄勝石産業の継承に関するセミナーとともに、地元の伝統工芸を支えていくためにできることについて考えさせられるセミナーでした。

恒例の軽食タイムには、弊社飲食事業部「一乃庵.」のクロワッサンのサンドイッチプレートメニューをご賞味いただきました。

以下はアンケートに寄せられたお客様の声です。

  • なかなか機会のない貴重なお話が聞けて良かったです。何でも機械化されて、伝統工芸が廃れていくのはとても残念です。
  • 和紙に対する情熱が伝わってきました。これからの暮らし方も考えさせられるお話でした。
  • 日本の伝統継承は大切、大事にしていきたい。地域振興、連携は個人だけでは無理。和紙は高価で日常での使用というより、伝統工芸、お土産になってしまうのかな。話が苦手という事だったが上手でしたよ。
  • 知らない世界のお話、大変有意義でした。“和紙の魅力と可能性”まさに理解できました。職人さんの心意気に拍手です。和紙で製作されたBagにとても興味があります。
  • 日本の伝統の技術の大変さを実感しました。非常に分かりやすい説明で楽しかったです。
  • 和紙作りの手間ひまが良く分かった。和紙の美しさを再認識させられた。
  • 和紙に対する塚原先生の熱い思いを感じ、私も小物から和紙に触れて日常使いをしたいと思います。色々と和紙の産地、また、材料の違いなど知ることができました。
  • 無から形あるものに作り上げる工程の時間と根気、それがどんなに大変なことでも、ただひとつ、その人にとって「これ」という喜びがあると、その為にやっていけるのだという塚原先生のお言葉がよく分かったように思いました。和紙は本当に奥が深いことが分かりました。

 

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