6月3日(水)10:30~12:00で、現在アートスペースで開催している企画展「杜の都の道具」の関連トークイベントとして、民俗研究家 結城 登美雄氏を講師にお招きし、企画展の内容を更に深めるための標記セミナーを実施いたしました。
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伊達政宗公が屋敷内の植樹を推奨したことから現存する屋敷林「居久根(イグネ)」は、防風林としての役目だけでなく、暮らしの道具を作る役割もあったことを教えていただきました。暮らしに必要な道具は自分達で作ることが当たり前だったかつての暮らし方を中心に、貴重な資料に基づいてお話いただいております。
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例えば、山椒の木はずんだを作る際のすりこぎを、竹は物干し竿や竹垣に、柳はまな板、ケヤキは臼にと、時に家を修復する材料として用いられながら、居久根は自分たちが使う道具を自ら作るために必要不可欠なものでした。
また、防風は屋敷を守るだけでなく田んぼの表土流出を防いだり、火が屋敷に回らないようにする防火の役割もあったと言います。防風のための木の断ち切り方や植え方にも様々な工夫があるそうです。屋敷の外縁部には風を防ぐための杉やひば、松などの常緑樹が植えられ、その内側には、栗・梨・柿・梅等の果樹が植えられました。居久根の中だけで暮らしが成り立つように、つまりは「この地で生きていく」という人々の想いの表れだと教えていただきました。

暮らしに必要な道具を作るという生活の豊かさについて、改めて考えさせられる時間となりました。また、地元にいながら知らなかったことの多さに、結城氏のセミナーの再企画を望む声が多数寄せられています。

恒例の軽食タイムには、弊社飲食事業部「一乃庵.」の和食膳メニューをご賞味いただきました。

以下はアンケートに寄せられたお客様の声です。

    • 結城先生のお話は心に強く残りました。居久根は防風といったことだけ理解していましたが、ここで生きていく心構えに裏打ちされた生き方から発生したことを初めて知った次第です。そこで作られた道具のことなどもう少し勉強してみたいです。
    • 仙台の町の歴史からつないだ居久根のお話で、興味深く楽しく拝聴いたしました。
    • 道具についていろいろと参考になりました。今は、すべて規格品になってしまい、人の心が入っていない状態です。これからの人達にも伝えていきたいと思います。仙台の土地の流れ、人口も大変勉強になりました。ありがとうございました。
    • 知らないお話がたくさん聞けました。とても興味深く聞く事ができ、あっという間の時間でした。また機会がありましたら是非聞きたいです。
    • 漠然とした知識しかなかったので、詳しく統計を取って調べている方がいることを知り、勉強になりました。民族学、民俗学的調査の大切さを知りました。昔に戻ることはできませんが、この地に生きるその精神は引き継いでいきたいです。
    • とても面白く、刺激を受けました。便利な暮らしに慣れきっている身としては・・・。道具(人の手で作られた)をもっと大事に使っていこうと思います。

 

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